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 木戸一敏とは?


  

 




木戸一敏(きど かずとし)

■1962年5月16日生まれ 札幌市出身



■教材販売のセールスをフルコミッションで、3年間トップの実績をあげる。
 塗装リフォームの訪問販売会社に、僅か2ヶ月勤めただけで独立。
 その後、従業員なしのひとりで6ヶ月で1千万円の資金を作り法人化する。
 2年半後には、売上を3億円にまで伸ばす。

 反響率200分の1という驚異な数字を上げた「ゲリラちらし」、
 瓦を葺き替えずに修繕する「かわら専科工法」、圧倒的な契約率を
 達成する「ビデオ見積作戦」、ちり紙交換車式「雨とい清掃車」、
 「そこまでやるか」とお客を唸らす「ビデオ報告書」、
 「そこまで保証するか」とお客を唸らす「圧倒保証」等々、
 数々の奇襲作戦や工法を考え出すアイディアマンだ。
 これらのゲリラ手法には定評がある。

 2002年9月にモエル株式会社に社名変更。
 塗装工事店のための、「脱下請けシステム」の普及活動を始める。
 2003年3月、小心者でも年収1千万円を稼ぐことができるようになる、セールス法を普及する「高確率セールス構築士」として活動を始める。


世界初、塗装工事店のための脱下請け必勝システム構築士ができるまで。


 平成7年3月、私はリフォーム会社に勤め営業マンとして働いていました。業界大手のT社で働いていた仲間5人が「社員がより良い環境で働ける会社を作ろう」と意気投合し立ち上げた会社との事です。

  「工事が完了し、その仕上がりを見た時、何とも言えない達成感に満たされるし、何よりもお客様から感謝される最高の仕事だよ」という社長のその言葉に私は心を動かされ、入社を決意しました。

 工事中はお客様以上に私の方が、完成するまでの間は胸を膨らませ、ドキドキしていた事を昨日の事のように覚えています。

 そして、私の初契約だった塗装工事が完了。しかし、仕上がりは入社ホヤホヤの私が見ても、疑問に感じるような期待を裏切る出来映えだったのです。

 上司に現場を見てもらっても「こんなもんだよ」と素っ気ない態度。職人に相談してみても、同じような返事が返ってくるだけでした。

 2件目の現場での話です。工事中の時、前の塗装が剥がれているのに塗膜を除去しないまま塗っていることに私は気がつきました。

 職人に問いただすと「それは仕方ない」というのです。「この部分だけでももう一度やり直してほしい」と重ねていうと、「そんなにいうなら自分でやれば」何と誠意のない返事が返ってきたのです。

 私は、社長にこの事を話し、職人を変えてほしいと申し出ました。すると、「木戸君は細かい事をいちいちいいすぎるんだよ」社長までもが、耳を疑うような答えが返ってきました。

 「いったい、面接の時に語ってくれた、あの話は何だったんだ」

 「これでは、お客さんに感謝されるどころの話ではないのではい」

 心の中で私は叫びました。

 では、私はどうすれば良いのだろうか。

 同僚達にも相談してみましたが誰も皆、消極的でした。「この業界はこんなもんだよ。あまり気にしない方がいいよ」答えに困ってもいました。

 次第に私は「これは仕方のない事なのだろう」と自分を納得させようとする様になったのです。

 結局、私が気づいた箇所は手直しされないままの状態で、お客さんに気づかれぬよう話がその話題に触れないよう、逃げるような思いで集金を済ませました。

 「これで良いのだ・・・」と…しかし、いくら自分にいい聞かせてみたところで、これでは手抜き職人と同等です。

 いや、もしかしたら、それ以下かも知れません。

 当時の自分が今では情けなく、恥ずかしいです。

 何よりもお客様の信用を裏切ってしまったのですから。

 私の信念はぐらつき、すっかり自信を失ってしまい契約するのが怖くなってしまったのです。


 そんなある日、あの職人のいった言葉がふと頭の中をよぎりました。

 「そんなに言うなら自分でやれば・・・・・・」

 自分で・・・

 いっその事自分で塗装工事を行えば・・・・・・どうだろうか。

 いや、しかし、私はこの業界入ってまだ2ヶ月も経っていない、ましてその2ヶ月間も職人としてではなく、営業マンとして・・・・・・

 できるわけもない・・・・・・


 でも、この状態のままでは・・・・・・


 自問自答がしばらく続きました。


 明日もあさっても来月もこんな気持ちのまま仕事を続けていくのか?

 いやだ。そんな苦痛の毎日を過ごすのは。


 やればきっと、できるはすだ。

 やってみるしかない。



 ついに私は、自分で塗装工事を行うことを決意しました。

 しかし廻りの声は・・・
「素人に出来るほどそんなに甘くないよ」
「慌てる事はない。もう少し業界に慣れた2、3年後でも遅くはない」
「もう一度よく考えなをした方がいいよ」

 会社の上司も仲間も、そして、妻までも誰一人と賛成してくれる声はありませんでした。

 それでも誠意を持ってやればできるという私の気持ちは、変わりません。3日後には自家用車を売り、中古のトラックを購入し、足場パイプから塗料、刷毛までの道具一式全てを揃えました。

 それと同時に私は独立し、私が契約したお客様の家を私自らの手で塗装工事を行いました。入社して2ヶ月目、5月の話です。

 とにかく「お客さんから、神様のように感謝されるくらいのサービスを提供しよう」この気持ちだけでスタートしました。

 滑り出しは順調でした。この気持ちが通じたのか、業績はどんどんと伸び2年後には法人化し、スタッフも10人、15人…20人と増えていきました。

 そして段々と、大きな目標を掲げるようになりました。「やるなら全国展開だ」と。

 そしてとにかく突っ走りましたね。ただひたすら、息継ぎもしないほどに。

 業績は月を追うごとに伸び続けました。それと同時に、組織の中で不協和音が少しずつ目立ってくるようにもなりました。「会社が大きくなると、必然的についてくるものだ」程度にしか、その時は思っていませんでした。

 しかし、次第にスタッフの不祥事、クレーム、死亡事故など、予想もしなかったトラブルの発生が目立ってきたのです。

 それと共に、売上は全盛期の3分の1一まで減少。全てが狂いだしたかのように思いました。会社だけではなく、家庭も破滅寸前。母子家庭の状態が、もう何年も続いていたのです。

 この時ばかりは生まれて初めて、自殺する人の気持ちが分かりました。

 先輩や税理士の先生、コンサル、いろいろな人に相談しました。「何が原因なのか」と。今にして思えば、何を言われても頭に入らない状況でした。

 その時、ふと教材セールス時代のことを思い出したんです。いつもどおり仕事をやっているはずなのに、全く契約が取れなくなったことがあったのです。15日間ゼロ。全くその原因がわからない。どうしてなのか。悩みに悩んだこの15日間、まるで3ヶ月くらいあったかのように長く感じました。このスランプから、抜け出せた方法を思い出したんです。

 その方法は、『開き直り』。

「元々セールスなんかできる人間じゃなかったんだ。たまたま運良く、何ヶ月も契約が取れただけの話。あと15日きっちり働いて、ダメだったら辞めよう」こう、私は開き直ったんです。

 すると不思議なことに、今まで鉛を担いでいたかのように重かった気持ちが、ウソのように軽くなったんです。信じられないことに、そう思ったとたん契約が以前と同じ、いや、以前以上に取れるようになり残りの15日間で、1ヶ月分の契約数を達成したのです。

 私はこのことを思い出し、「元々ゼロから始めた会社だ。これでダメだったら、ダメで元々だ」と考えるようになったんです。そしてもう一度、一から出発する覚悟で会社を建て直すこと。このこと以外は一切何も考えず、とにかく全盛期時代の粗利、月一〇〇〇万円を達成すること。それを達成したとき、この会社を一生続けるのか、それとも新たに経営ノウハウ販売をやるのかを、明確にしようと決めました。

 そして、このことを決心した三ヶ月後、粗利一〇〇〇万円を達成。みごと復活することができました。そして私は、経営ノウハウ販売をやることを決断したのです。それからちょうど一年、二〇〇二年八月。株式会社リフォームハウスの看板をモエル株式会社に変更し、ゼロから再出発をしました。

 一段落を終え、少し頭を冷やす時間を作りました。家族とも何年かぶり…というより子供が生まれて初めてだったのかもしれません。家族と一緒に過ごしたり、出かけたりと楽しむことを心がけるようにしました。

 一方で「こんなことになってしまった原因は何だったんだろう」と常に考えてもいました。

 リラックスした時間をとるようにしてから、次第にその原因が見えてきました。

 独立をした時の「お客さんを唸らせるくらいのサービスを提供するんだ」という気持ちがいつの間にか「とにかく一刻も早く、全国展開を実現させる仕組みを完成させるんだ」というものに入れ替わっていたことに気がつきました。

 そして、『理念』の意味とその重要性についても、改めて考えさせられました。

 ビジネス書には、必ずといっていいほど出てくる言葉です。その重要性が分からなかった、というよりむしろ「我社は○○を通じて社会の役に立ち…」「人々をさらなる幸に導くために…」などというのを目にするたび、"キレイごとをただ並べているだけの飾り"程度にしか思っていなかったのです。

 「理念とは、会社を通してこの世に何を与えるのか、何のためにやっているのか等の概念」と謳ってあるが「そりゃ金でしょう、会社は利益を生み出すための団体なわけなんだから、キレイごと抜きにそれ以外いったい何があるの」こう思っていました。

 確かに『金』のためであるのは間違えないのですが、その金を得るためには「どんな思いで」「どうやって得るのか」これが『理念』なんだということがわかったのです。

 独立をしたときの私の『理念』は、「お客さんから神様のように感謝するくらいのサービスを提供する」だったのです。これは、世間体を気にして取って付けたようなものではなく、自然に純粋な気持ちで出てきた言葉です。

 この世の普遍の法則で「与えたものは、帰ってくる」とういうのがあります。「まず自分から先に何かをしなくては、何も得ることはない」というものです。

 この"与えたものは…"にあたるのが『理念』です。そして"帰ってくる"が利益になるのです。つまり、理念がなければ企業として利益を得ることはできないということです。

 『理念』はこの「普遍の法則」の真理に沿ったものでなければ『理念』とは言わないのです。

 『理念』のない会社は、前に進まないという意味を身を持って感じました。そして、常に『理念』と向かい合い、掲げていくことことが会社の方向性を正しく導くということを悟ったのです。


 今まで自分が見失っていたものが何だったのかが分かると、俄然やる気が出てきました。そして再出発の地図を描き始めました。

 そんなある日、以前から付き合いのあった親方と何気ない会話から、「元請として本気にやってみる気があるなら、協力するよ」という話に親方は関心を持ち、私がノウハウを提供する話へと飛躍したのです。

 その親方は、営業の経験は全くないにもかかわらず、1本の契約をとることの大変さ、難しさを本当によく理解している人でした。通常であれは、人海戦術的な方法で見込み客を見つけ、営業マンが言葉でお客を説得する。それが、一切このようなことをせず、契約できるという戦略に驚いていました。

 そして、この方法を素直に受け入れ実行した結果7件の引き合いの中、5件を成約。営業経験なしでも高確率で成果を上げられたことに親方は、確かな手応えを感じたようで、更に次々と行動に移すなりました。

 この新たな発見に可能性を感じたのは、親方だけではありません。  

 私自身も大きな発見がありました。私が今まで掲げてきた目標や目的を達成したとき以上に、親方がこの成果を上げたことが今までになかった充実感をその時、感じたたのです。

 親方が希望に溢れている姿が、私にとってもものすごくうれしかったのです。

 また、私は今まで全力を注いで来たつもりだったのですが、前向きに次々行動に移していく親方と話をしていると、今までになくアイディアが次々とひらめいてくるのです。

 親方のやる気で、私もやる気が増す。アイディアが出る、すると親方が実践する、という好循環です。

 これには、今までになかったヤリガイを感じました。そこで私は、こういった親方との関係をとおして消費者に「神様のように感謝されるくらいのサービスを提供しよう」と考えました。そして、この活動に特化していくことを決断しました。

 これが「脱下請け必勝システム構築士」の始まりです。

 親方から「元請になって稼ぐことができて、お客さんにも感謝されている」と満足していただき、消費者から間接的ではありますが「いい工事をありがとう」と満足していただく。このことに、半端じゃないヤリガイを感じます。もちろん、責任重大なことですが、私は自信があります。

 仕事は自分のためにやることではあるのですが、本当に人のためを思って行動したり考えたりしたとき、人は思わぬ力を発揮するものです。今回、私はそれを経験しました。

 人は感謝されることが大好きなのです。

 私も大好きです。

 「どうしたらあの人は喜んでくれるのかな?」「どうしたらビックリさせることができるかな?」と考えていると楽しくなってきます。それをもらった人も楽しくなります。

 私は、これからどんな人と出会うのかが楽しみです。

 どれだけの人を喜ばせることができるか、どのくらい喜ばせることができるのかが楽しみです。


 明日が楽しみです。
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